久しぶりに手に取った一冊が、この『ペンギン・ハイウェイ』だった。
帯に書かれた、
最後のページを読んだとき、
アオヤマ君とこの本を
抱きしめたくなる。
という萩尾望都さんの言葉に惹かれた。
物語は、アオヤマ君という小学4年生の1人の少年の目線で進んでいく。
アオヤマ君は、とても賢い。
いつもノートを持ち歩いて、幾つもの研究をしている。
賢くて、好奇心旺盛で、ちょっと憎たらしくて、可愛くてたまらない。
そんな少年が見る世界は、
未知のことだらけで、ワクワクして、怖くて、壮大だった。
以前、NHKの「チコちゃんに叱られる」という番組で
チコちゃんが「大人になるほど時が経つのが早く感じるのはなぜ?」と問いかけていた。
その答えは、大人になる程、“トキメキ”がなくなるから。
子供は、毎日新しい発見があって、ワクワクして、濃い時間を過ごすけど、
大人は、毎日同じことの繰り返しで、心が動くこともなく、淡々と過ごす。
だから大人はときめかなくなって、時が一瞬で過ぎ去るのだと。
アオヤマ君を見ながら、チコちゃんの答えを思い出していた。
今の自分も、毎日が同じことの繰り返しで、気付けは週末になり、気付けは1年が終わりそうになっている。
でも、小学生のころは、もっと毎日が楽しくて仕方なかった。
今日はこんなことがあったんだよ、とご飯を食べながらひたすら親に語ってたっけ。
忘れかけてたものを、思い出せたような気がする。
久しぶりに手に取った本が、この一冊で良かった。
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